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金属材料 ひずみ
2017年05月05日
金属材料 ひずみ
金属加工をしていると「ひずみ」と言う言葉をよく聞きます。
溶接後のひずみ、切削後のひずみ
ちゃんとひずみ取りしてないからや~~NGやないか~~など。
ひずみって何でしょう。
金属の代表格は鉄です。鉄は板や丸棒、アングル、パイプ、角パイプ、H鋼、チャンネルなどに加工されて
加工用の材料として販売されています。その製造工程でひずみを溜めこんでいます。
どこに??
鉄でも金でも銅でも食塩でも単結晶ではありません。単結晶を作るのはそれはそれは難しいのです。
金属はその原子が綺麗に並んでいるものと思われていますが、
鉄原子の配列は、丸い球が綺麗に規則正しく並んでいるわけではなく、
規則正しく綺麗に並んだ小さな塊が集まっています。
結晶粒界が寄り集まってできています。
並び方の向きがバラバラなので「ひずみ」になります。
1秒間に10000℃~1000000℃以上の速度で冷却すると非結晶となるそうです。
アモルファス金属は強く、靭性も大きいとか。
でも、1秒間に10000℃~1000000℃以上の冷却ってどうやるのでしょう。
株式会社中山アモルファスで既に開発され、2010年に実用化されていました。
大阪の会社です。すごい、すごい。
蒸気にした金属を一気に放出して膜にする技術です。なるほど。
鉄とクロムの合金で王水(濃硝酸1/濃塩酸3)にもほとんど侵されないものになるようです。
アモルファス金属はひずみが均一に分散されているので強い。
今後も我々人類の生活は金属とは切っても切れないご縁です。
面白いです。