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ものづくりブログ
【板金】曲げ加工の種類と加工時の注意点(後編)
2024年03月20日
ものづくりにおける曲げ加工についてのブログです。
英語では、Bending ベンディング、 Sheet metal bending シートメタル ベンディングとも呼ばれます。
前編では曲げ加工の種類について解説しました。(前回のブログへのリンク)
~復習~
曲げ加工の主な種類としては、型曲げ、フランジ成形、送り曲げがあります。
型曲げにはV曲げ、L曲げ、U曲げ、Z曲げ、R曲げ、U曲げ、P曲げ、O曲げなどの種類があり、さらにV曲げにはパーシャルベンディング(自由曲げ)、ボトミングベンド(底突き曲げ)、コイニングベンド(圧印曲げ)といったものがあります。
今回は曲げ加工時の注意点についてお話しします。
・スプリングバックを考慮する
鋼材は曲げ加工により圧力が加えられると、元の形状に戻ろうとするスプリングバック(弾性回復)という性質があります。
スプリングバックを考慮せずに曲げ加工を実施すると、思い通りの結果にならず使いものにならない可能性があります。
精度を上げる対策として、曲げる加工を複数回に分けて行う、角度を深くして曲げておくといった方法がとられています。
材質の特性などにより、スプリングバックには違いがあります。
あらかじめ計算することはできますが、高い曲げ加工技術や経験が正確さに影響してくるといえます。
・曲げ加工と穴あけ加工の距離に注意する
曲げ加工と穴あけ加工の間隔には、注意しなければなりません。
曲げ加工と穴あけ加工の距離が近すぎると、材料が歪んでしまうことがあるためです。
曲げ加工しても問題がない場所に、穴あけ加工するようにする設計図の作成は必須です。
もし予想するのが難しい場合は、事前にシミュレーションしておくと良いでしょう。
・割れないようにする
金属に曲げ加工すると、内側に圧縮する力がかかり外側には引っ張られる力がかかり延びます。
外側への圧力が強くなりすぎると、割れが生じてしまいます。
割れの大きな要因は曲げ半径が小さすぎることですが、曲げる方向と圧延方向を直角にすると延性を高めることができます。
またバリ面よりせん断面であるダレ面のほうが伸びやすいため、バリ面を内側にすることで割れを防止しやすくなります。
・曲げ加工を考慮した展開図が必要
展開図は曲げ加工により生じる変形を考慮して、作成しなければなりません。
金属を曲げると内側は圧縮し外側は引っ張られ延びるため、実際の寸法と曲げ加工後では誤差が生じます。
そのため、寸法が変化する部分と変化しない部分で展開図を計算する必要性が出てきます。
曲げ加工の数が多くなるほど寸法の誤差は大きくなり、展開図の作成も難しくなるため注意してください。
このように曲げ加工では作業者(職人)の技術や知見、経験が求められます。
ものづくり市場では、曲げ加工を利用した部品製作はもちろん、曲げ加工時を見据えた設計・図面(組図、部品図、展開図)作成も対応可能です。
曲げ加工でのお悩みはぜひものづくり市場にご相談くださいませ。
弊社には公式サイト「ものづくり市場」から24時間ご依頼いただけます。
ご依頼・お見積にはなるべく早くご対応できるように努めております(休業日である週末・連休等は除きます)。
下記の弊社サイトもご参照のうえ、ぜひ皆様からのお見積依頼をお待ちしております。
ものづくり市場公式サイト 曲げ加工 (曲げ加工リンク) https://monozukuri.co.jp/bending/
ものづくり市場公式サイト 板金加工 (板金加工リンク) https://monozukuri.co.jp/sheetmetal/