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【ものづくり】半導体④:半導体におけるプロセスとは
2023年08月29日
半導体デバイスは、シリコンウェハーと呼ばれる円盤の表面に製造されます。
このシリコンウェハー上にトランジスタなどの単体素子や集積回路などを作りこむ製造工程を、
シリコンウェハープロセスまたプロセスと呼びます。
プロセスは「プロセスルール」「プロセスノード」「プロセスサイズ」などとも呼ばれ、
「半導体チップがどれくらい微細なのか」を示します。
プロセスの単位はnm(ナノメートル)で表されており、これらの数値は、
半導体チップ上に配置されたトランジスタのゲート長(回路の幅や間隔)となっています。
プロセスルールが微細になれば、チップ上のトランジスタや配線の大きさを縮小することが可能になり、
高集積度と高性能を実現できるとともに、一枚のシリコンウェハーで製造できるチップの数も
増やすことができます。
そのため、各半導体製造企業は、プロセスルールのさらなる微細化を目指して開発を重ねています。
現在のコンピュータやスマートフォンなどのデバイスが小型化され、同時に性能が向上したのも、
ひとえにこのプロセスルールの発展により実現された賜物であり、小型化、高性能化はま
すます進化すると考えられます。
他方で、プロセスルールとICチップの進化は、課題も抱えています。
微細化が進むにつれて、電子の流れや熱の管理などの問題も発生し、また、製造コストの増加や
新しい材料の開発なども課題解決の研究テーマの一つとなっています。
これらの課題解決に向けて、さまざまな先端技術が研究されており、
半導体分野のさらなる性能向上が期待されます。