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カンパニーは「会社」ではない?~ものづくり市場が目指すもの
2016年12月10日
カンパニー、という言葉があります。学生の頃、この言葉にどうして「会社」以外に「仲間」だの「付き合い」「集団」などの意味があるのかなあと疑問に思っていたことがあります。
あなたは、理由をご存知ですか?
「まあ会社は確かに人の集団だし、仲間だし、いろいろお付き合いもあるからなあ」と思う方もいるかもしれませんね。
実はこの理由は、カンパニーという言葉の語源にあるのだそうです。
カンパニー(company)は、語源由来辞典によると、ラテン語の「com(共に)」と「panis(パンを食べる)」に仲間を表す「-y」がついた言葉で、もともとは「一緒にパンを食べる仲間」という意味だったそうです。
日本語にも「同じ釜の飯を食べる」という言い方がありますが、これとよく似たようなもの……では、実はありません。
ここでいう「パン」とは、教会のミサで食べるパンのこと。つまり、companyとは、同じ教会に通い、同じ信仰を持ち、いざというときには助け合う人たちのことを指していた言葉なのです。
そこに「会社」という意味が加わったのは、大航海時代のこと。
大航海時代になると、同じ船に乗り、リスクを承知で海の向こうに出かけ貿易をする人たちが現れました。彼らは、未知の海に漕ぎ出すリスクもそれを乗り越えたあとの莫大な利益も分け合う仲間たちという意味で、自分たちのことを「カンパニー」と呼びました。それがやがて「会社」という意味になったのですね。
つまり、「カンパニー」というのは、ただの「会社」ではなく、「それぞれができることをやり、力をあわせてリスクを乗り越え、利益を得る集団」ではないかと私は考えています。漫画『ONE PIECE』のルフィの海賊団なんかがイメージに近いかもしれません。
私たちものづくり市場は、こんな「カンパニー」を目指しています。
大企業と比べると、中小企業は確かにいろいろやりにくいこともあるでしょう。リスクをとることにためらうことも少なくありません。
しかし、複数の中小企業で集まって、それぞれの長所を組み合わせるなら、リスクを抑えつつ、より良いものづくりや新しいことに挑戦することもできます。リスクの先にある利益を得て、分かち合うこともできます。
カンパニーを組むことで、中小企業はもっともっといいものづくりをし、お客様にとっても、自分たちにとってもいい結果を出すことができる。そう信じて、ものづくり市場はこれからも、いいカンパニーを目指してものづくりを続けていきます。