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【ものづくり】樹脂の基礎知識:樹脂の歴史
2023年04月13日
そもそも樹脂の元祖は、天然樹脂です。
その字のごとく、樹皮から分泌される樹液のように、植物の中に存在する天然高分子化合物で、
樹脂質とも呼ばれます。
天然樹脂の具体例としては、漆、松脂、琥珀、ニス、天然ゴム等が挙げられます。
なお、琥珀は樹液(天然樹脂)が化石化したもので、唯一の樹木由来の宝石です。
天然樹脂は、原料の有限性、耐久性という点に難があり、また価格の高騰、供給不足、
品質のばらつきに課題がありました。
そこで、後に開発されたのが合成樹脂です。
合成樹脂の歴史は、20世紀初頭に始まります。
諸説ありますが、初めて完成した合成樹脂は、フェノール樹脂を原料とするベークライトで、
これはアメリカの化学者ベークランド博士が開発に成功したものです。
ベークライトはプラスチックの一種です。
これ以降、合成樹脂が産業用途に広く利用されるようになり、私たちの生活に欠かせない素材になりました。
その後、様々な合成樹脂が開発されましたが、現在も汎用的に使用されているポリスチレンやアクリル、
ナイロンなどは、第二次世界大戦前にすでに誕生しています。
【年表】
◎1907年
アメリカの化学者レオ・バックランドがベークライトという商標名で特許を取得しました。
なおベークライトは、加熱によって軟化し成形加工が可能である可塑性樹脂です。
強度、耐熱性、電気絶縁性に優れ、耐薬品性もありました。
そのため、電気製品、自動車部品、家具、電話機などに広く使用されました。
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◎1920年代
セルロイドという透明性に優れた熱可塑性樹脂が開発され、レコード、サングラス、テレビ機器、
自動車のボディなどに広く使用されました。
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◎1930年代:
アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂など、新しい種類の樹脂が開発され、耐候性、透明性、耐衝撃性、
可塑性などに優れた性質があり、自動車部品、建材、家電製品、玩具、医療機器などに広く使用されました。
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◎1940年代:
石油化学工業が発展し、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど、新しい種類の熱可塑性樹脂が
開発され、包装材料、容器、家電製品、自動車部品、玩具、医療機器、建材などに広く使用されるようになりました。