ものづくりブログ
【ものづくり】RoHS指令ー用途により適用除外される金属材料

【ものづくり】RoHS指令ー用途により適用除外される金属材料

2023年03月14日

電子・電気製品には、様々な金属が部品に組み込まれています。
中には、RoHS指令で規制されている金属が含まれるケースがありますが、
その金属材料の必要性を申請することにより、期限付きでRoHS規制適応除外となる
有害物質があることは、前回お話した通りです。

用途により適用除外される金属には、鉛、カドミウム等がありますが、今回はその中でも
はんだ材としても馴染みの深い鉛を取り上げます。

金属部品の加工性を向上させるために含有される鉛は、現状では技術的に代替が不可
ということで、例えば、下記のような適用除外を受けています。

・マイクロプロセッサのピン、集積回路パッケージ等のはんだ材に使われる鉛等
・鋼材(鋼鉄)に含まれる0.35wt%までの鉛
・アルミに含まれる0.4wt%までの鉛
・銅合金(真鍮)に含まれる4wt%(40,000ppm)までの鉛

この適用除外の期限について、新型コロナの影響で協議が遅れていましたが、
最終的に、銅合金中の含有鉛に関する適用除外はカテゴリーに関係なく、
2026年7月21日まで延長を認められることになりました。

現在、ビスマスやシリコンといった代替物質を使用した鉛レスの代替材料の開発が進んでいます。
具体的には、ビスマス砲金やエコブラスなどです。
前者は、鉛の代わりにビスマスという金属を添加して作ったもので、
成分はほとんど青銅(砲金)と同じです。
後者は、黄銅(真鍮)に近い成分で、鉛の代わりにシリコンなどを添加します。

部品加工・試作・装置・ものづくり
の相談・見積り歓迎!