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【ものづくり】金属加工における熱処理
2023年03月08日
熱処理の全体像
金属加工における処理の一つに「熱処理」があります。
熱処理とは、JIS規格(JIS G 0201:2000 熱処理一般 1101熱処理)では、
「固体の鉄鋼製品が全体として又は部分的に熱サイクルにさらされ、
その性質及び/又は組織に変化をきたすような一連の操作。
(備考) 鉄鋼製品の化学成分がこの操作の間に変化することもある。」
とされています。
熱処理には、鋼材製品全体を熱処理する「一般(全体)熱処理」と、
表面だけを熱処理する「表面熱処理」があります。
全体熱処理の中で、一般的に行われる熱処理である
「焼き入れ」
「焼きもどし」
「焼きなまし」
「焼きならし」
などは、「一般熱処理」に該当します。
ここでは、一般熱処理を取り上げます。
熱処理の目的
熱処理を行う主な目的は、金属材料に加熱と冷却を施すことによって、
その機械的性質を向上させることです。
機械的性質として、強度、硬度、粘り、耐衝撃性、耐摩耗性、耐腐食性、
耐食性、被削性などが挙げられます。
鉄鋼材料に焼き入れ加熱した後、急冷して硬くし、疲労強度などを
向上させるために行う熱処理が代表例と言えます。
また、鋼の種類が特殊ですが、時代劇やアニメで登場するような日本刀も、
火炉で熱し、水で冷やす焼き入れ工程を経て作られます。
ちなみに、アニメタイトルの一部にもなった「刃(やいば)」とは、
刀の切れる部分を指し、焼入れした刃(は)→焼き刃(やきば)→刃(やいば)
と呼ぶようになった言われています。
次回からは、これらの熱処理について、簡単にご紹介してまいりましょう。