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鉄と鋼の違いは?③
2022年03月18日
◇鉄と鋼の炭素量
先ほど説明した通り、「鉄」と「鋼」の違いについては、
【炭素】を含んでいるかどうかで変わります。
炭素を含んだ鉄は「鋼」といい、炭素を含んでいない純粋なものを
「鉄」と呼びますが、一般的にわたしたちが鉄と呼んでいる金属は、
ほとんどが「鋼」です。
具体的には、通常、鋼の炭素量は0.02~2%程度が含まれており、
鉄鋼製品として加工され市場へと出ていきます。
一方、鉄は炭素を含まないものを指しますが、純粋な鉄を目にする
ことはほとんどないでしょう。
なぜなら純粋な鉄は、鋼より酸化する速度が早い上に脆いため加工
しないと鉄鋼製品として利用できるものではなく、また一般の自然界に
おいてもそのまま存在することが難しいのです。
そのため、炭素などの成分を加えて硬度を上げていき工場や建築、
木などの現場で利用できるように製品として仕上げていきます。
ちなみに、純粋な鉄と聞くとツヤのない錆のようなものをイメージして
しまいますが、実際は100%の鉄であっても光沢があり脆さなど感じさせません。
それでも残念ながら、この光沢をもった状態で維持しながら硬度や粘りを
出すことが難しいのです。 やはり使える状態にするためには、炭素などの
力が必要不可欠となります。
また、鉄自体に匂いはありません。
もし、匂いがした場合はその鉄は酸化していることになります。(赤錆など)
(続く)