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ものづくりブログ

鉄と鋼の違いは?②
2022年03月12日
◇化学で見る鉄と鋼
次は、化学の目線で見てみましょう。
鉄の元素記号は「Fe」です。 この鉄(Fe)自体は、酸化し(錆び)やすく硬度に
かけますが、しかし炭素(C)やP(リン)、さらにはS(硫黄)、Mn(マンガン)を加える
ことで硬くなる性質を持っています。
実はよく知られたこの鉄、Fe100%の純粋な鉄を、私たち普段の生活では目にする
ことがないのです。
つまり、私たちが呼んでいる鉄は、実は「鋼」と呼ばれるものであったのです。
では何故、鉄が使われず鋼が使われているのか説明していきましょう。
先ほど、鉄は炭素を加えることで硬くなる性質を持っていることを説明しました。
炭素が加えられていない鉄の特徴として、酸化しやすくて非常に脆いことが挙げられ、
そのため、建材や鋼材として使うことが出来ません。
漢字がで見た「物を切る鋭利な金属=包丁、ハサミ」の役目も果たせなくなります。
日常で使えるようにするためには、鉄に炭素を加え強度や粘り、しなやかさ等が
必要となってくるのです。
主にそれらを引き出してくれるのが、最初に説明した「炭素」ということになります。
また、炭素だけでなくリンやマンガンといった他の成分と交じり合った鉄は,
「合金」と呼ばれる金属になり私たちの知る「鋼」へと変化していくのです。
(続く)
