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ものづくりブログ
放電加工とは②
2021年09月02日
(1)放電加工機の構成
放電加工機は、電極(電気が流れる部分)と加工槽(水や石油を入れる層)、
テーブルなどで構成されています。液で満たした加工槽に加工したい
素材を入れて固定し、電極を素材に近づけて火花を発生させ、素材を
溶かしてから吹き飛ばして形にしていくのです。
吹き飛ばされた素材の加工屑は、加工液が循環する過程で外に排出
される仕組みになっています。
加工槽の液体は、ともに電気を通しにくい水と油のどちらかを使います。
現在は、以下の理由で多くの場合、水が使われています。
水を使う理由は主に4点です。
「加工速度が油よりも速い」
「油よりも水の方が粘り気がないので、加工くずを掃除しやすい」
「取り扱いが簡単(火災の心配がない)」
「安い」
しかし、弱点もあります。
「加工精度が粗い」
「サビが発生しやすい」
「イオン交換樹脂による管理がいる」
の主に3点が弱点です。
特に三番目のイオン交換樹脂による管理は、面倒な作業になります。
なぜこの作業が必要なのかというと、水道水には不純物が多く含まれて
いるため、そのまま使うと電気が通りやすくなってしまうからです。
そのため、イオン交換樹脂ユニットを通して濾過した脱イオン水(純水)
として使用する必要があるのです。加工水には電気を通す値を一定値以下に
保った脱イオン水を使う必要があり、そのため、数値を管理する必要があるのです。
(つづく)