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アルミのTIG溶接 前編

アルミのTIG溶接 前編

2020年06月10日

アルミニウム(以下「アルミ」)は特徴のひとつとして、表面が酸化被膜に覆われていることが挙げられます。

アルミと酸素はとても相性が良いため、空気に触れるとアルミは酸化被膜を作りだしてしまいます。

この酸化被膜が生成されると、アルミの溶接加工の際に、溶接がかなり難しくなります。

その理由は、酸化被膜の融点は約2000度と高温になるためです。

酸化被膜を取り除かなければ、アルミ溶接は容易ではありません。

酸化被膜を除去する

アルミ溶接をするために酸化被膜を取り除かなければならないことは先述の通りですが、実際に溶接を行うためにどのような作業が必要になるのでしょうか?

酸化被膜を取り除くためには、電極側を「プラス」にし、母材側を「マイナス」とし、アークのクリーニング作用を利用してアークを安定させながら作業を進めていきます。

アルミを溶接する

酸化被膜は2000度が融点となりますが、この酸化被膜さえ取り除ければアルミそのものの融点は660度とかなり低くなります。

また、アルミの特徴として熱伝導率が高いことが挙げられます。

このため、溶接の作業には細心の注意を払わなければ熱が全体に伝わってしまい、溶接が上手く進められなくなります。

トーチを動かす速度に注意をしなければならず、トーチの動かし方によっては外観を損ねるなど仕上がりの品質に影響が出てしまいます。

アルミは溶接割れが起こりやすい素材でもあり、溶接割れが起こってしまうと、せっかく溶接した部分が脆くなります。

母材に対する溶加材に気を配りながら加工を行わなければなりません。

以上の注意点に気を付けながら、アルミの溶接はTIG溶接を用いて行われることが多くあります。


(次回の後編に続きます。)


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