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鉄 ステンレス 溶接 (後編)

鉄 ステンレス 溶接 (後編)

2020年04月07日

前回に続き、鉄とステンレスの溶接についてご紹介します。

(前回のブログはこちら)

ステンレスと溶接できるのか

鉄をステンレスと溶接することができるかどうかの話に戻ります。

ステンレス素材の主成分は鉄で構成されており、クロムを加えたことで表面に酸化被膜ができ、錆びにくいステンレス素材となっています。

つまり、主成分が鉄なので素材として大きな差がなく、溶接することが可能です。

ただし素材の成分が近いだけで異種金属溶接に違いはないため、通常の鉄と鉄の溶接よりも高い技術を必要とすることに変わりはありません。

鉄とステンレスの溶接を行う時には、まず溶接棒を選定するところから知識が必要となります。

溶接棒はSUS309を使用するとよいと言われていますが、この選定を誤ると溶接の失敗に直結してしまいます。

溶接後の割れについて

SUS309系の溶接棒を用いて溶接をしても、溶接後の環境によっては割れるリスクはあります。

溶接後に大きな温度差がある環境だった場合などに、割れが生じる可能性があります。

溶接時に生じる歪みについて

ステンレスと鉄といった異なる金属の接合ではなく、鉄と鉄といった同素材の接合がノーリスクかというとそういうわけではありません。

溶接は高温にして金属を溶かし、二つの金属が混ざったあと冷やすことで固まり、一つの金属になる仕組みです。

この高温になったことによって金属は膨張しますが、冷やすことで縮小する特性を持っています。

この膨張と縮小によって溶接歪みと呼ばれる歪みが発生します。

この歪みがどれくらい発生するかは、溶接の技術や対策によって異なります。

ものづくり市場では、経験豊かな職人さんの確かな技術により、精度の高いものづくりを行っています。


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