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ものづくり 鍛造と鋳造(後)
2019年11月25日
前回に引き続き、鍛造と鋳造についてのお話です。
(前回のブログはこちら)
鍛造と鋳造のメリット・デメリット
加工方法の違いはお分かりいただけたかと思いますが、加工方法が違うためそれぞれにメリットやデメリットがあります。
鍛造は鋳造と比べ、加工に多くの時間が必要となります。
鋳造と違い複雑な形状の金属製品を加工することが困難であることもデメリットと言えます。
しかし繰り返し叩くことにより金属の結晶が整い、気泡による内部的な欠損が生じにくくなるため、鋳造よりも強度に優れた製品が仕上がることが最大のメリットです。
対する鋳造は金型に流し込んで冷やすことで同じ形状の金属製品を作り出すことができます。
そのため大量生産に向いており、成形にかかる時間とコストを大幅に削減することができるメリットがあります。
製造業にとって重要となる時間とコストが削減できる分、鋳造の方がメリットが多そうに感じられますが、鋳造の加工方法ならではのデメリットに注意しなければなりません。
金型に流し込んだあと冷やして固める際に"ひけ巣"と呼ばれる空洞が製品に生じてしまう場合があります。
これは鋳造ならではの欠陥です。
さらに冷却時に亀裂が発生する可能性があるなど、技術的な問題を全てカバーしなければ大量生産をしても不良品が多く含まれてしまう恐れがあります。
鋳造は、時間とコストを大幅に削減するメリットの代わりに、製品に対して重大な問題が発生するリスクを伴っています。
まとめ
鍛造部品と鋳造部品、それぞれの加工方法の違いとメリットとデメリットをお伝えしました。
日本のものづくりはその品質が高く評価されています。
同時に、わずかな製品の欠陥にも厳しい意見を向けられることが多くあります。
鋳造は金型に流し込み大量生産することができ、製造業として重要な時間とコストが削減できますが、空洞や亀裂が生じる可能性をどのようにカバーするのかが課題となります。
時間を要しますが強度のある製品を仕上げるために鍛造を選択する企業も多くあります。
鍛造と鋳造のメリットとデメリットを比較した結論として、製品の性質を考えて慎重に加工方法を決定する必要があります。
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