ものづくりブログ

研削加工と研磨加工、その違いは? ②

2019年09月13日

前回①に引き続き、研削加工・研磨加工のお話です。

(前回のブログはこちら)


・研磨加工

研磨加工は、製品の表面を磨く加工です。

スラリーと呼ばれる加工液を使って製品を研磨布に押し付け、低速で摩擦させて磨きます。


研磨にも、いくつか種類があります。

まずは、砥粒(とりゅう・粉末状の砥石)のついたバフ(羽布・輪っか状にした布)を回転させて製品の表面を研磨する「バフ研磨」。

砥粒の含んだ研磨液を工具と制作物の間に入れて磨く「ラッビング」。

ラッビングよりさらに細かい砥粒を含む研磨液を使う「ポリシング」。

研磨剤と加工物を大きな樽(バレル)の中にいれてぐるぐる回して研磨する「バレル研磨」。


また、ちょっと変わった方法としては、電解液に加工物を浸し電気を流して、表面の凸部を溶かす「電解研磨」という方法もあります。


研削と研磨は、表面をなめらかにし製品の精度を上げるという点では非常に似た加工方法と言えるでしょう。

そのため、同じ意味で使われることもよくあります。

ものづくり企業のサイトなどを見ていても、ひとまとめで解説されているケースがあります(もちろん、ひとまとめで解説されていたとしてもその違いにはきちんと触れているケースがほとんどです)。


こうやって厳密に定義を確認すると、研「削」と研「磨」の文字通りの違いがわかるのではないでしょうか。

削る研削、磨く研磨と考えると違いが覚えやすいですね。

ものづくりに関する文章や記事に研削・研磨という言葉が出てきたら、この違いを思い出しながら読んでみてください。


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