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ものづくりブログ

AI IMPACT ~人工知能が与える衝撃~ Vol.18
2019年07月24日
【ものづくり市場 連載ブログ】
さて、前回までで日本の伝統工芸の凄さは分かってもらえたと思います。
じゃあ、そんな技(仕事)を、日本人は長い間どのように伝えてきたのでしょう?
そこに出てくるのが、「守破離」という手法、うーん、師弟関係の哲学かなぁ?
底が深すぎて一概には、言葉では表現しにくいんですが、一応手法としてきます。
これは、日本で伝承されてきた全ての技芸を習得するうえで、なくてはならない手法です。
先ず、【修行/作業レベル】という図を見てください。
「守」「破」「離」が、循環して描かれていますね。
皆さんが何か日本伝統の習い事(武道や華道といった道)を始める時のことを思い浮かべて見てくださいね、
初めはどうするかと言うと、そう、お師匠のあるいは指導者の話を聞いて、それを繰り返し反復練習しますよね。
この段階が「守」、要するに言いつけを「守る」です。
剣道や空手で言うと、型の反復練習です。
お花なんかだと流派によって違うかとは思いますが、三才(天地人)型、陰陽型、五行型とか基本形を言いますよね。
これを、完璧に守ること、それが「守」です。
この段階を過ぎると次は「破」の段階に入ります。
まさしく「破る」の「破」で、師匠や指導者の教えを破り、敢えて批判的に検証して独自の方法を試す。
そして最後の「離」は、師匠や指導者から離れ、独自で自身が会得した方法を研鑽し発展させて、自分なりの新しい物を創造していく。
それが、この図が表現している「守破離」のサイクルです。
しかし実際の「守破離」のサイクルは、下図中央にあるブルーのスパイラル矢印のように上昇し拡大していく、無限上昇スパイラルサイクルになります。
これが、日本が培った、デジタル化・マニュアル化不能の、高度で洗練された独自の伝統工芸や芸能を生み出した「守破離」という手法です。
~Vol.18 おわり~
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