ものづくりブログ

ワイヤー加工(ワイヤーカット)のメリット・デメリット ②

2019年07月29日

前回①に引き続き、ワイヤー加工のメリットをご紹介いたします。

(前回のブログはこちら)


・素材へのダメージが少ない

放電で発生する熱は高温ですが瞬間的。

さらに常に水で冷却し続けているため、素材が熱で変形するリスクは非常に小さい。

また、素材に圧力はほとんどかからないので、変形などの発生も抑えることができる。


・火災リスクが低く、無人運転が可能

加工液に水を使用していることから、火災が起きるリスクが低い。

そのため、加工中に別の作業を並行して行うなどの無人運転も可能。


一方で、ワイヤーカットには次のようなデメリットもあります。

・通電しない素材は加工できない

放電加工であるため、電気を通さない素材を加工することはできない。


・ザグリ加工、底がある加工ができない

ワイヤーカットでは、ワイヤーを糸のこぎりのように使って加工を行います。

そのため、ザグリ穴(ボルトを締めるときに、ネジの頭が抜けないよう開口部を少し広げた穴)のような底がある穴は、加工ができません。


・加工速度が遅い

少しずつ加工物を溶かしながら切断していくため加工速度は遅く(1分あたり数mm)大量生産を行うのは難しい。


このように、ワイヤーカットは便利な加工方法ですが、万能ではありません。

適した素材・適した加工に用いてこそ、その真価が発揮できるのです。



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