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ものづくりブログ
マンホールのデザインと規格(前編)
2019年06月19日
デザインマンホール、という言葉をご存知でしょうか。
デザインマンホールとは、その名前とおり、デザイン性の高いマンホールのことです。
たとえば、来年の大河ドラマの主人公・明智光秀ゆかりの地である京都府福知山市には、福知山城がデザインされたマンホールなど、いくつかの種類のデザインマンホールがあります。
ほかにも、J1・J2のサッカーチームがある埼玉県さいたま市にはサッカーボールがデザインされているデザインマンホールがありますし、人気ゲーム『ラブライブ!』の舞台である静岡県沼津市には、『ラブライブ!』のキャラを描いたデザインマンホールがあります。
もともと、凝った幾何学模様を使ったデザイン性の高いマンホールは、戦前から存在していました。
しかし、今のようにはっきりとデザインがわかるマンホールができたのは、1970年代のことです。
現在のデザインマンホールを最初に作ったのは、沖縄県那覇市にある沖縄鋳鉄工業株式会社という会社です。
太平洋戦争後アメリカに占領されていた沖縄は、1972年に本土復帰を果たします。
復帰と同時に大量の本土製品が沖縄にやってくることになり、沖縄の企業や工場は苦境に立たされます。
同時期、沖縄の行政は環境美化のために下水道の普及をしたいと考えていました。
「沖縄ならではのものづくりをして、本土の企業と差別化したい」
「下水道の普及のために、市民に下水への関心を持ってもらいたい」
この2つの要因が組み合わさった結果生まれたのが、デザインマンホールだったというわけです。
(『さんち~工芸と探訪~』というサイトにより詳しく紹介されています。とても読み応えがありますよ!)
(こちらです:クリックでジャンプします)
ちなみに沖縄鋳鉄工業さんでは、今でも沖縄県内の9割のマンホールを生産されているのとか。
今回は身近なものづくりの例を、ということでデザインマンホールをご紹介しました。
後編では、そんなマンホールについてものづくり的な視点から説明をしてみようと思います。
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