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3Dプリンタでの金属加工と職人技のものづくり
2019年03月16日
一般的に金属加工を行うには、設計図を作って材料を仕入れ、加工していくことが必要です。
また「加工」とあっさり言ってもその内容は、切断、切削、溶接、組み立て、表面加工などの複数の加工を伴います。
それぞれの工程は専用の工具などを必要とし、また細かなところは職人がしなければいけないというケースも珍しくありません。
これを、最近普及が進みつつある3Dプリンタを活用すれば、この工程を一気に短縮化することができます。
3Dプリンタで金属加工を行う場合は、まず設計を行い、そしてあとは材料を使ってプリンタで出力するだけです。
複数の加工工程や複数の機械は必要なく、将来的にはパソコンさえ扱うことができれば職人でなくとも作ることは可能になるかもしれません。
こういった利便性の高さは、職人の高齢化や後継者不足、労働者不足に悩むものづくりの現場にとっては非常に魅力的に感じられることでしょう。
海外では、すでに3Dプリンタを使ったものづくりが実用化されつつあるケースもあると聞きます。
しかし、3Dプリンタは少なくとも今は完璧な加工方法ではありません。
たとえば、まだ加工できるパターンが限られているといい、表面の仕上がりが粗く表面加工が必要になる場合もあるそうです。
またどの金属でも加工できるとは限りません。
3Dプリンタは簡単に言うとプリンタに金属の粉末を入れ、それを使って薄い層を重ねていくことで形を作っていきます。
しかし、3Dプリンタ用の金属粉末の種類はまだまだ多くありません。
「この金属を加工したいのにそれがない」というケースもあることでしょう。
つまり、「3Dプリンタはものづくりの場でも活用できるし、実際活用も進んでいる。
しかし、従来の金属加工をすべてこれに置き換えるにはまだまだ課題も多く、技術の向上やノウハウの蓄積が必要になる」ということなのです。
長期的に見れば、3Dプリンタを使ったものづくりはより一般的になっていくでしょう。
しかし中短期的に見れば、まだまだ過渡期が続くのではないかと思います。
そして、その過渡期の中で、たとえば「3Dプリンタで作ったものを既存の職人の手でさらに調整することでハイクオリティなものづくりを実現する」というようなことが起きるかもしれません。
3Dプリンタなどの新しい技術が出てくると、これで今までの技術は古くなった、職人はもう必要ないなど考える人がたまにいます。
しかし、実際のところ完全に技術が入れ替わるには相当な時間がかかります。
旧来の職人芸と新テクノロジーの3Dプリンタを組み合わせた新しいものづくりが発展していくのではと予想しています。
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