ものづくりブログ
マイクロロボットとものづくりで社会が変わる

マイクロロボットとものづくりで社会が変わる

2018年08月24日

パワードスーツやロボットスーツについて以前話したことがありますが、
今回は、「マイクロロボット」というロボットについて話そうと思います。

(過去の記事へのリンクです。)
パワードスーツ:ものづくり市場ブログ
ロボットスーツ:ものづくり市場ブログ

マイクロロボットというのはその名の通り、極小のロボットのこと。

具体的には、大きさが1mm以下のものを指すそうです。

1mm以下ということは、だいたいゴマ粒以下の大きさですね。

このマイクロロボットは、現在すでにさまざまな研究が進んでいます。

主な用途として想定されているのは、医療分野や人が入れない狭い場所での作業の補助。

ユニークなところでは、部屋の掃除に活用するための研究もされているそうです。

医療分野の活用方法は、血管の中に特に小さなマイクロロボット、ナノボットを入れて患部を治療するというもの。

SF小説のような話ですが、2018年2月には、アメリカでDANナノボットを使って
ハツカネズミのがん細胞を消滅させることに成功したという報告があります。
(クリックで外部ニュース記事にリンクします)

実用化にはまだ時間がかかるとは思いますが、非常に興味深い報告ではないでしょうか。

将来的に、DANナノボットを使ってがんをより確実に治療する方法が確立されるかもしれません。

また、人が入れない狭い場所での作業補助としては、橋梁の狭い部分の点検作業や、災害時に倒壊した建物の中に入って
生存者を探すなどの用途が考えられています。

倒壊した建物の中に入って生存者を探すロボットは今でもすでにありますが、マイクロロボットが実用化されれば、
入り口はほとんどふさがってしまっているけれども中には空間がある、というケースでの行方不明者の捜索に力を発揮しそうです。

今でもすでにお掃除ロボットは実用化されています。

実際に使っている方もいらっしゃることでしょう。

しかし、お掃除ロボットがきれいにしてくれるのは、お掃除ロボットが入り込める余裕がある場所の床だけです。

スウェーデンの家電メーカーが2013年に提案した「Mab」というお掃除ロボットは、球体のマシンから908台ものマイクロロボットが
虫のように飛び立ち、部屋中を掃除してくれるというもの。

もちろん、実用化はまだされていませんが、虫のように飛び回るマイクロロボットの実験に成功している研究室はあるそうなので、
ひょっとしたらこれからどんどん、実用化の可能性は高くなってくるのかもしれません。

ものづくりやテクノロジーの進化というのは、私たちが使う道具を変える。

道具が変われば、私たちの暮らしや社会が変わる。

ロボット技術の進化を見ていると、改めてこんなことを強く感じます。

その変化に何かしら貢献できるようなものづくり企業でありたいものですね。

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