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ものづくりを支える工作機械業界の現状と課題

ものづくりを支える工作機械業界の現状と課題

2018年08月18日

工作機械と呼ばれる機械類があります。

これは、ものづくりに使う機械の中でも、特に切断研削、研磨、鍛造、折り曲げなどの加工を行う機械のことです。

ものづくりに欠かせない機械のひとつですね。

現在、工作機械業界はなかなか好調です。

業界団体である日本工作機械工業会によると、2018年の工作機械の受注高は1兆7000億円になる見通しなのだそうです。

ちなみに、2017年は1兆6000億円を超える見込みだとか。

これがどう好調かを簡単に説明すると、工作機械業界においては、「好調」と判断する基準ラインは
1ヶ月の受注高1000億円、つまり1年間で1兆2000億円です。

2017年、2018年ともにこのラインを軽く越えています。

ただ、「受注高が好調だ、良かった!」と単純にも喜んでいられない状況もあります。

まずは、新興国の存在です。

工作機械の売上高のうち、1兆円以上が海外市場におけるものだと言われています。

世界を舞台にしてものづくりを行うとき、台湾や韓国を始めとした東南アジア諸国などの新興国のメーカーは無視できません。

「新興」という言葉を聞くとどうしても「まだまだこれから」という印象を持つ人も多いかもしれません。

しかし実際はこれらのメーカーは中位機種くらいまでなら十二分の性能・技術力があるものを制作しています。

そうなると、日本の工作機械メーカーは「高額で高品質な機種」あるいは「付加価値のある低位~中位機種」で
勝負をかけていかなければなりません。

つまり、より高い技術力や付加価値を求めていかなければいけないのです。

そしてそのために必要なのが優秀な人材なのですが、ここにもまた大きな課題があります。

少子高齢化が進むにつれ、若い労働力はどんどん数が減っていきます。

業績事態は好調だけれども、労働力を確保できずに倒産してしまうという企業も出ています。

どの業界も労働力の確保に必死ですが、工作機械業界も例外ではありません。

若い人、優秀な人に工作機械業界に来てもらい、活躍してもうらためにはどうしたらいいのか。

給与などの待遇面を含め、優秀な人たちが活躍できる環境を整えるためにはどうすればいいのか。

特にものづくり業界は保守的なイメージを持たれがちです。

そういったイメージを崩し、魅力的に感じてもらえるように、少しずつ問題解決をしていくことが求められているのかもしれません。

新興メーカーとの競争と、それに勝つための人材確保・育成のための努力。

好調なときだからこそ、こういった根本的な課題をしっかり解決していくことを考えておきたいものです。

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