ものづくりブログ
ロボットスーツの活躍が示したものづくり企業の基本

ロボットスーツの活躍が示したものづくり企業の基本

2018年07月31日

この7月に西日本を襲った豪雨について、被害に遭われた方に心からお見舞いを申し上げます。

豪雨に関するニュースを見ていると、ものづくり企業として非常に興味深いニュースを聞きました。

それは「被災地の復旧作業などにロボットスーツが活躍した」という話です。

ロボットスーツとはなにかというと、以前、紹介したパワードスーツと似たような、人の動きをアシストするための機械です。

ただ、パワードスーツがあくまで動作が発生してから動きをアシストするのに対し、
ロボットスーツは動作が発生するのと同時に動きをアシストするものです。

もうちょっと具体的に説明しましょう。

何かを持ち上げるとき、私たちの体では、このような変化が起こります。

1.脳が「これを持つ」と考え、そのために必要な信号を微弱な電気信号にして筋肉に伝える

2.電気信号を受け取った筋肉が動く

ロボットスーツを着用するときは、皮膚にセンサーをつけ、そのセンサーで脳から出る電気信号を感知します。

そして、その電気信号を読み取ることで、筋肉が動くのとほぼ同じタイミングでロボットスーツを動かし、人の動きをサポートします。

報道によると、このとき活躍したのはサイバーダイン株式会社の「HAL」というロボットスーツだったそうです。

被災地での環境に合わせるために、動作プログラムを急いで書き換えて、12台のロボットスーツを送ったのだとか。

普段は介護現場や医療現場などで使われているものが、災害の片付けや復旧作業にも活用される。

このニュースを聞いたとき、私はあらためて、ものづくり企業にできることの可能性の大きさを考えました。

ものづくり企業が作るモノというのは、消費者の日常生活や企業の生産活動を支える、非常に大切な土台になるものが多くあります。

しかし同時に、災害のような万一のときにその復旧を支えるモノであることも多くあります。

ロボットスーツのように、普段は医療や介護の現場で使われているけれども、万一のときは災害復旧活動の支援に使えるというものだってあります。

こういった日々のものづくりに誠実に向き合い、より良いものを試行錯誤して作り続けていくことこそが、
私たちものづくり企業にできる最大のことなのでしょう。

言葉にするとごくごく当たり前の結論ですが、折にふれて確認しておくべきことなのかもしれないと、
ロボットスーツの活躍は私たちに教えてくれているのかもしれません。

部品加工・試作・装置・ものづくり
の相談・見積り歓迎!