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ものづくりブログ
ものづくりと未来の社会
2018年06月23日
技術の進歩がめざましい現在、ものづくりも、新しい方法や考え方をどんどん取り入れていかなければいけない状況に置かれています。
しかし、ではいったいこれからどんなものづくりをしていったらいいかと考えると、具体的なイメージが湧きにくいこともしばしばあります。
もちろん基本は「高品質なものを作る」「顧客満足度が高いものを作る」ということに落ち着くのでしょうが、では具体的に「高品質」「顧客満足度が高い」というのはどういうものかというと、これがなかなか難しい。
「高品質」というのはおそらくそれほど難しくはないでしょう。
しかし問題は「顧客満足度」です。
というのが、顧客がどの程度で満足するのかというレベルは、時代によって変わります。
過去はこの程度で満足してもらえた、しかしこれからはこれでは満足してもらえない、ということは当たり前に存在するでしょう。
そこで必要になってくるのが、時代を読む、先取りする目です。
特に経営者は、これから時代が、あるいは人の価値観がどう変わっていくかを考え、予測し、先回りして考えておかなければいけません。
そこで私が参考としているのが、オムロン株式会社の創業者である立石一真さんが提唱された「SINIC理論」です。
これによると、科学と技術、そして社会の3つは円環論的、つまり互いに影響やインパクトを与えあっているということ。
詳しくはオムロンのサイト にも書かれていますので、ぜひチェックしていただければと思います。
スマートフォンのカメラを例に考えます。
科学や技術の進歩によりスマートフォン(携帯電話)のカメラが生まれ、それにより私たちの社会はより写真を手軽に楽しむ社会へと変化しました。
そこからもっといい写真を撮りたい、共有したい、撮った写真を加工したいなどのニーズが生まれ、それに応じてさらにスマートフォンのカメラやアプリの技術がさらに向上しました。
このように、将来を予想するときは、科学、技術、社会という3つの視点をぐるぐる回して考えなければいけないのではないかと思います。
今、どんな社会的ニーズがあるのか。それを技術はどう解決できるのか。
今、どんな技術が開発されているのか。それは社会をどう変えるのか。
今、どんな科学研究がなされているのか。それはどんな技術を生み出すのか。
すべてを網羅して考えることはなかなか難しいことです。しかし、それでも、ちょっと意識してニュースや社会の流れを追っておき、頭の片隅で将来を考え続けることで、未来を予想し続けてものづくりをしていきたいものです。