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ものづくりブログ
シェアリングエコノミーから生まれる、共有するものづくり
2018年05月06日
ものづくり市場がある京都では近年、民泊が急増しています。普通の住宅地の中を、大きなスーツケースを押して、あるいは大きなバックパックを背負って歩いている観光客グループを見かけると、近くに民泊があるのかな?と思うようになりました。
最近は民泊に限らず、「自分の持ち物を他人に貸す」というシェアリングエコノミーが盛んになってきています。たとえば女性の方なら、自分の服やアクセサリーを「売る」のではなく、他人に「貸す」サービスについて聞いたことがあるかもしれません。車を運転する方の中には、企業が所有する車を借りるレンタカーではなく、個人間で自動車を貸し借りすることができるカーシェアリングサービスを知っている人もいるのではないでしょうか。
シェア(共有)されるのは、モノだけではありません。最近では、個人のスキルもまた頻繁にシェアされるようになってきました。
スキルをどうやってシェアするのでしょうか。たとえば料理が得意な人がいるとします。今までは、この人の料理のスキルはほぼ家庭内でしか活かすことができませんでした。しかし現在は、料理のスキルをシェアするサービスのサイトに登録しておけば、そのスキルを使って誰かに料理を振る舞うことや、料理を教えることができるようになるわけです。
シェアされるスキルは、料理だけではありません。イラストを描く、文章を描く、写真を撮る、旅行のガイドをする、語学を教えるなど、実にさまざまなスキルがシェアされています。
そして、シェアされているスキルの中にはもちろん、ちょっとしたモノが作れる、リペアができるというものづくりに関連するスキルもあります。
もちろん、シェアされているスキルは、個人レベルでとどまっているものがほとんどです。ですから、私たちものづくりのプロフェッショナルにとってはあまり関係がないことなのかもしれません。
しかし、工具や器具が発展してくると、いくら個人間といえどもシェアされるスキルのレベルも上がってくるはずです。たとえば、3Dプリンターが普及すれば、3Dプリンターを使って玄人はだしのレベルのものづくりをする人も出てくるかもしれません。
また、シェアリングエコノミーがより普及すれば、スキルをシェアするという考え方が企業間にも影響を及ぼしていくことは想像に難くありません。こういったことを考えると、私たちプロフェッショナルも頭の片すみでシェアリングエコノミーの動きを意識し、そういった時代にどう対応していくか、何をすべきかを考える必要があるのかもしれませんね。