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チタンと神社仏閣
2018年01月19日
チタンの意外な?使われ方~神社仏閣の建材として
軽量で強度が高く、腐食(さび)にも強いチタンは、建築資材としてもよく使われます。
最近では、ちょっと意外な建物にも使われることも出てきました。
それは、お寺です。
お寺というと、木材や瓦を使って昔ながらの方法で作られているもの、というイメージを持っている人も多いことでしょう。
しかし実際は、けっしてそうとは限りません。たとえば、町中で、まるでビルのように見えるお寺を見かけたことはありませんか?
土地問題などから、こういった近代的な建物にせざるを得ないケースもあるようです。
ビルのお寺はやや極端な例かもしれませんが、昔ながらの建物を維持しているお寺の中にも、
近代的な建て方をとりいれるところが出ています。
京都市北区に、光悦寺というお寺があります。
1615年に開かれた非常に歴史のあるお寺なのですが、このお寺の屋根には、チタンが使われています。
お寺の中でも、屋根は一番傷みやすい場所のひとつ。
しかも、屋根が傷んで雨漏りなどが起きると建物全体も痛みやすくなってしまうため、耐久性の高い素材を使う必要があります。
屋根の耐久性を上げ、本堂などのお寺の建物を守り伝えていくためにはどうすればいいのか。
この視点から光悦寺が注目したのが、チタンでした。
ただ、チタンは光沢がある素材のため、そのまま屋根を作ると木造の建物に馴染みません。
そこで、京都にある数寄屋研究所の棟梁が工夫を重ね、瓦に近い色をつけることに成功したのだそうです。
ちなみに、光悦寺のチタン屋根は、2003年10月にグッドデザイン賞を取っています。
それだけ素晴らしいアイデアとデザインだったというわけですね。
チタンが使われているのは、屋根だけではありません。兵庫県の鹿嶋神社には、チタン製の大鳥居があります。
チタン製の鳥居は1998年10月に完成した、日本でも最大級のものなのだとか。彩色はされておらず、
光沢あるチタンの色がまぶしい鳥居は、数年前にはインターネットでも話題になりました。
この鳥居の耐久年数は、鹿嶋神社のサイトによると、1500年。神社と参拝者を末永く見守ってくれそうですね。
このように、昔ながらの建材・工法で作られていると思われがちな神社仏閣にもチタンは使われています。
私たちが普段、なにげなく参拝している神社やお寺も、よーく見ればチタンが使われているかもしれません。
興味ある方は、自分の好きな神社やお寺にチタンが使われているか調べてみると面白いのではないでしょうか。
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