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放電加工による ものづくり

放電加工による ものづくり

2017年11月20日

放電加工について

超硬金属でできた金型を作るための加工技術です。
同じ超硬金属でできた刃物が長くもたない超硬金属を加工することができます。
電気による放電で金属を少しずつ溶かして精密に加工する技術です。

電気を使って火花を発生させて加工する代表的な技術は「溶接」があり、
近年では金属の3Dプリンターに応用されています。

1946年旧ソ連のラザレンコ夫妻の研究から発展したようです。
スイッチのON-OFFで火花の発生したとき、接点が摩耗する現象を研究されてのことだそうです。
何事もあたりまえのような現象に気付くことが新しいものを生み出すことにつながるのですね。

液体中で断続的に火花を発生させ、火花で金属を溶かし、液中なので溶けた金属は直ぐに冷却され、
激しく飛散する。これを連続的に行い、非接触で加工されます。
加工表面の顕微鏡写真では無数のクレーターのような状態です。

「火花」で金属を溶かして加工する状態は、雷のような現象を応用した加工です。
大きなエネルギーで火花を発生させると金属表面が激しく溶けることになります。
火花の温度は6000℃程度で容易に金属を溶かします。
加工用の電極とワークの隙間は適切な距離に保つ必要があり、5μmから1mmの間で
精度よく維持することが求められます。
接触したら通電してしまうので加工できません。
で、加工電極を揺動させます。つまり、微妙に揺らすのです。
接触しないように微妙に揺らしながら精密に加工する技術。
素晴らしいですね。

日常生活では多くのプラスティック製品があります。
それを作るための金型を製造するために使われている加工方法です。
やっぱり縁の下の力持ちですね。



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