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ロボット競技のワールドカップ「RoboCup2017」⑤
2017年09月18日
「Amazon Robotics Challenge」
2017年7月27日(木)~30日(日)に名古屋で開催されたRoboCup2017のレポート 最終回です。
今回は併催された話題のイベント「Amazon Robotics Challenge」を取り上げます。
アマゾン・ロボティクス・チャレンジ(ARC)は、オリジナルのロボットで保管棚から商品を取り出し、収納する競技を行うものです。
賞金総額はなんと25万ドル。世界各地から16チームが集まり、「物体認識」「姿勢制御」「把持計画」「動作計画」「作業計画」「作業実行」等を
組み合わせたロボット技術を競い合いました。
さて、競技内容は、各チームの開発したロボットが箱に入れられた複数の商品から目的の商品を取り出して移動するというものです。
一定時間内にどれだけ多くの商品をどれだけ正確に移動できるかの勝負ですが、この賞品というのが「大学ノート」「手袋」
「ティッシュペーパー」「はさみ」「ファイル」などバラバラ。これらを吸着やグリップ等のいろいろな方法でつかんで、
商品認識を行い、指定された箱に運ぶというタスクですが、これが相当難しいようです例えば「ティッシュ」は運べても
「はさみ」は運べないとか、「ファイル」の上に他の商品が載っかっていてどうしても持ちあげられないとか、順調に運んでいたのに
どうしても「トイレブラシ」だけ運べないとか……。見ているこちらもハラハラしてしまう緊張感のある競技でした。
競技の結果は、オーストラリアのクイーンズランド工科大学のチームが見事優勝。日本勢の最高位は、奈良先端科学技術大学院大学、
パナソニックの共同チームの6位でした。画像認識、制御、つかむ・運ぶ動作やエラー発生時の対応など、どれか一つ欠けても
上手くいかない競技の難しさもあったと思いますが、日本勢には来年以降のさらなる飛躍を期待したいところです。
ところでAmazon RoboticsはもともとAmazonの配送センターの業務の自動化を行っているAmazonの子会社です。
今回のチャレンジで生まれた技術やかかわった技術者が、Amazon配送センターで大活躍する日も近いかもしれませんね。
以上「ものレポ」リポーター新開でした。
【公式サイト】
RoboCup2017 Nagoya Japan
https://www.robocup2017.org/
Amazon Robotics Challenge
https://www.amazonrobotics.com/#/roboticschallenge