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ものづくりブログ
ロボット競技のワールドカップ「RoboCup2017」④
2017年09月06日
「RoboCup Industrial」
2017年7月27日(木)~30日(日)に名古屋で開催されたRoboCup2017のレポート④です。
今回は競技カテゴリのひとつ「RoboCup Industrial」を取り上げます。
この競技は、産業用ロボットによる物流や倉庫管理システムを題材とした競技で、ロボットによる自動化・自律化・移動可能なロボット技術を
競うものです。製造業では大量生産に適した固定ラインから、多品種少量生産に対応するライン体制が必要とされる時代に移りつつあります。
そのような工場で効率的に製品を作ることを想定して、この競技では複数の素材を複数の加工機械に運んで組立て、完成品を完成品置き場に
配送するとポイントになります。この大会の競技のなかで最も現実的で、実用化が近い種目だと思います。
さて、競技ではまず、加工工程のテーブルが20個程度ランダムに配置されます。この場所はレフェリーによってランダムに決められるので、
参加チームには教えられていません。写真のフィールドの中を各チーム3台のロボットが自ら考えて動き、与えられたタスクをこなしていきます。
タスクは例えば「部品1をピックアップして届ける」「加工に使う2つの部品を集めてくる」「部品を組み立ての加工機に届ける」
「完成品を最終ポイントに配達する」などだそうです。難易度の高いタスクは高得点になるそうです。
観戦した決勝戦は、ドイツの CARO LOGISTICSチームとオーストリアのGRIPSチームの対戦でしたが、
CARO LOGISTICSチームが終盤に難易度の高い組み立て品を完成して30点をゲット。42対16で見事勝利しました。
こちらの写真が優勝チーム CARO LOGISTICSの皆さんと、3台のロボットです。
近年進んでいるインダストリー4.0は情報技術を駆使した製造業の革新のことを指し、機械同士、または機械と人が連携して動くことにより
製造現場が最適化すると考えられています。この競技を通して進化した技術が私たちの製造現場に導入される日も近いかもしれませんね。
【公式サイト】
RoboCup2017 Nagoya Japan
https://www.robocup2017.org/