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ものづくりブログ
ものづくり プレス②
2017年06月02日
ものづくりの展示会「ものコン」
今回は2017年5月18日(木)~19日(金)に愛知県安城市の安城市体育館で開催されたものづくりの展示会「ものコン」で見つけた、
キラリと光る技術をお届けします。
まずは安城市の金属プレス加工業の老舗 株式会社建和 さんのブースから。
株式会社建和は創業55年の実績と経験に、若い社長の柔軟な発想と技術を加えて生み出した「複雑形状部品の一発プレス加工」の
独自技術を持っています。
例えば、従来は複雑な形状の部品の加工をするとき、複数の部品を溶接や接合で組み立てていました。それでは部品点数が多くなり、
部品点数分の金型が必要になり、さらに溶接・接合の工数も考慮して部品の製造コストを見積することになります。
しかし、複雑形状の部品を一発で成型できたらどうでしょうか?
・金型数の削減による金型コストの削減
・溶接工程の削減による加工コストの削減
・接合不良等の削減による歩留まりの向上 など、多くのメリットが出ます。
このように、ユーザー側にさまざまなメリットが多い「複雑形状部品の一発プレス加工」を、複数のパンチが材料に当たるタイミングを
微妙に変化させることにより、複雑な形状を無理なく打ち出す技術を実現したのが株式会社建和です。
ここからは、実際の加工事例を見ていきましょう。
こちらはバスの部品「ラジエータサポート」です。バスの車体下部で樹脂は移管をサポートする部品とのことです。
曲面が多く、両端には立ち上がりもある複雑形状の部品ですが、見事に一発プレスで成型されています。
また、穴の空いた部品では、事前にプレスによる穴のゆがみを予測し、計算してから穴を開け、それからプレスします。
そうすることで完成品では長穴がまっすぐになっています。これで穴開けや修正の工程も削減することができています。
こちらはプレスでは不可能と言われている「折返しのある部品」をプレスで実現した部品です。
従来の発想ではプレスでは成型できないと言われていた形状で、特に「折返し」の部分が物理的に難しいのですが、
建和の独自技術で実現されました。次の拡大写真では折返しの様子がわかるでしょうか?
建和ではプレスの独自技術に加え、設計、金型からプレス、アセンブリまで一貫生産を行っており、
現在では海外生産からの国内生産回帰の案件も増えているとのことです。
2017年5月11日には建和の技術が「難形状部品の1プレス加工」として中部経済新聞に取り上げられました。
今後もますます目が離せない技術になりそうです。
以上「ものレポ」リポーター新開でした。
【取材協力】
株式会社 建和
〒444-1213 愛知県安城市東端町青ノ山19-1
TEL 0566-92-6295
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