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ステンレスにもいつか発生するサビを防ぐには?

ステンレスにもいつか発生するサビを防ぐには?

2017年05月01日

[ものレポ vol.6]

こんにちは! 「ものレポ」リポーター新開です。
2017年4月5日(水)~7日(金)に東京ビッグサイトで開催された「Photonix 2017 第17回 光・レーザー技術展」の取材の中から、
クローズアップしたいものづくり技術を取り上げています。今回は、ステンレスに発生するサビを防ぐ技術についてお届けします。



[ステンレスもいつかはサビる!] 

ステンレスってサビない金属だと思われている方が多いのですが、環境によっては腐食します。
実は筆者もサビないと思いこんでいたのですが、実際にサビの現場を目撃し、大変驚いたことがあります。
その時は工場設備の輸出の案件でした。専門業者さんに依頼したバリア梱包(水分が一切入らないような輸出用特殊梱包)に
梱包不良があったようで、水や湿気が入る環境のまま、設備はコンテナに入って真夏の太平洋上を2週間。
途中台風も来たと記憶しています。そしてお客様のお手元に届いて開梱したときには、ほとんどのステンレス部品がサビていて、
大きなトラブルになりました。そう、ステンレスは、環境が悪ければたった2週間で錆びてしまうのです。




[ステンレスのサビは電解研磨で防げる]

ステンレスのサビ防止に有効な方法のひとつとして、電解研磨があります。ステンレス電解研磨は、電気を流してステンレスの表面を溶かして
平滑な表面を得る表面処理です。洗浄性の向上、細菌の付着防止、表面粗度の改善などに最適で、真空装置部品や医薬、食品機器などで
採用が進んでいます。
ステンレスのワークを電解研磨液に入れて加工を施すことで、ステンレス表面の鉄分を選択的に溶かし、表面をクロムリッチにすることで
耐食性を向上させることができます。
ほかにも、TIG溶接で発生する溶接ヤケの除去にも電解研磨は有効です。

ステンレスの電解研磨は小さなブラシで施されることが多いのですが、表面処理専門の企業では大型の槽を設備しているところもあります。
たとえば、株式会社金属皮膜研究所の電解研磨槽は1800×3000×1500mmとかなり大きなものまで対応可能です。
槽に入れて加工する場合は、複雑な形状の部品や微細穴の内部など、ブラシでは加工できない部分にも電解研磨を施すことができるという
メリットもあります。

このような複雑な形状の部品でも表面を均一にピカピカにして、さらにサビ防止にもなるという電解研磨、
見逃せない表面処理方法のひとつになりました。


以上、「ものレポ」リポーター新開でした。



【取材協力】
株式会社金属皮膜研究所
http://www.kinzokuh.co.jp/
高品質な表面処理を短納期で日本全国に届けている東京都品川区のめっき会社。昭和30年の創業以来めっき加工一筋で、
機械、電気、物理、金属などの技術を駆使してあらゆるめっきにチャレンジしている。

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